九州かたばみ会 会長ご挨拶
福岡大学名誉教授 浅野 直人 (あさの なおひと)(昭和37年卒)
皆さん、こんにちは。私は、九州かたばみ会の会長を仰せつかっている浅野直人でございます。かたばみ会千葉泰久会長、関西かたばみ会中村泰三会長、山口あじすかたばみ会三好正規会長と同期で、1962(昭和37)年に宇部高校を卒業いたしました。
私共、「九州かたばみ会」は、「九州で根づきつながるかたばみの心」をキャッチフレーズとして、梶返恭彦、石神美代子両副会長のご努力により、2017年に発足いたしました。むろん、来年に第40回を迎えようとしている「東京かたばみ会」や、今年14回となる「関西かたばみ会」の両先輩かたばみ会に比べると歴史の浅いことは否めません。しかし、毎回、実行委員長、事務局長をはじめ、幹事の皆さんのご努力によって、アットホームな雰囲気での会を重ねることができており、そのスタイルが次第に定着しつつあるようにも思われます。
今年2024年5月25日には、第8回の九州かたばみ会を、渡辺亮一実行委員長、千々松英樹事務局長をはじめ、幹事の皆さんのご努力で、西鉄グランドホテルで無事に開催することができ、今年は九州かたばみの漢字ロゴ(九州酢漿)を新たに登場させました。
宇部での高校生活を終えてのち、進学やその後の就職などのために九州の地で暮らすようになった者にとっては、母校宇部高校のその後の発展ぶりや、ふるさと宇部の街の今の様子は、気になるものです。東京かたばみ会や関西かたばみ会でと同じように、この、九州かたばみ会の会場でも、母校の最近の活躍ぶりや、宇部のまちの発展の姿についてのご報告をお聴きできることは、うれしいことです。さらに、卒業年次は違っていても、その年次を越えて、お互いの近況を語りあい、また、母校で過ごしていた頃の思い出話を交換しあって、「名門宇部高校」卒業生としての一体性を再確認できることは、本当にうれしいことだと思います。
ところで、今年2024年5月21日の閣議で、政府は第六次環境基本計画を決定しました。1994年にわたしもその策定準備に関わりました最初の環境基本計画ができてから、30年たちましたが、この間の世の中の変化は大きなものがあります。そして、今度の第六次環境基本計画は、Well-Being(ウエルビーイング)つまり高い生活の質・高い幸福度の実現こそ、環境政策がめざすべきもの、ということを明確に打ち出しました。そして、量的拡大が成功モデルという従来からの社会システムを転換する必要があり、無形資産を活用すること、非市場的価値にも配意すべきことの必要性を強調しています。
考えてみますと、かたばみ会の集まりとそこで得られる同窓生との交わりやつながりというものは、まさに、私たちにとっての無形資産であり、そこには、市場的価値の概念では評価することができない大きな価値があるのだ、と思えます。
これまでの九州かたばみ会の会にご参加されてこられた方には、さらに次回も、また、これまでは参加できなかった「かたばみメンバー」の皆様には、せひ、今度から、この会にご参加いただき、無形財産をさらに大きなものに育てていくお手伝いをしていただけることを心から願っております。
次回、第9回九州かたばみ会は、昭和59年卒の渡辺亮一実行委員長、千々松英樹事務局長のもとで、開催時刻を正午から、また会場はさらに便利な天神の西鉄ソラリアホテルに変更して、2025年5月24日(土曜日) に開きます。九州にお住まいの、あるいは、在学のため、勤務のために九州に居住しておられる、宇部高校卒業生かたばみ会員の皆様には、ぜひ、この九州かたばみ会へのご参加をお願いいたします。また、お知り合いのかたばみ会員がいらっしゃいましたなら、この会があることを是非お伝えくださいますようにお願いいたします。
2024年(令和6年) 5月28日
【あさの なおひと 自己紹介】
1943年 名古屋生まれ、1962年 宇部高校卒業(在校中は生徒会長)、1966年 九州大学法学部卒業、同大学院、助手を経て1972年から福岡大学法学部に勤務、1980年福岡大学法学部教授、2014年名誉教授、2021年学校法人活水学院理事。専門=民法学、環境法・政策学
この間、社団法人環境科学会会長、環境アセスメント学会会長、環境法政策学会理事長代理などを歴任。また1993年から中央環境審議会委員、2015年から2017年までは同会長をつとめた。また1991年の大宰府市環境審議会会長に始まり、その後福岡市、福岡県および北九州市、大牟田市の環境審議会会長など。現在も福岡市以外の環境審議会の会長職にある。